プログラムの目的と理念

 本プログラムは、東大医学部学生および臨床研修医を対象として、臨床医学領域での研究の重要性、研究者としての考え方の基礎について学んでもらうことを主眼としています。MD研究者育成プログラムと並行して、本学部における研究者・研究医育成教育の充実にあたるプログラムの一つです。

 臨床医は、自らの臨床技能の向上に努めるだけでなく、未解決の問題に取り組むことが重要であり、そのためには研究が必要です。研究には、対象となる疾病や現象に対する興味だけでなく、どのように研究テーマを設定するか、どのような方向で研究を進めるか、研究の方法にはどのようなものがあるか、その領域の学術情報をどのように収集して理解するか、そしてどのように研究結果をまとめ、考え、他の研究者にそれを納得してもらうか、などいくつかの独特の考え方や方法論があります。それらを若いうちから体得することが、今後の臨床医としての方向性を自ら決める上で重要になると考えます。

 本プログラムは、現在はレクチャーシリーズ臨床研究個別プロジェクトコースが用意されています。レクチャーコースは毎週定期的に開催されます。臨床研究個別プロジェクトコースはそれぞれの研究領域を推進している複数の臨床科や講座の教員で構成するコンソーシアムで運営されます。定期的に会合を持ち、上述の研究に関しての考え方を中心に、教員と学生、研修医の間での議論の場を提供しています。学生の時からの学会出席や発表も奨励しています。そして、今後とも、より良い方向に向かって内容を改革していこうと考えています。

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